関係者各位
2022年10月6日
株式会社ジーネクスト
値上げ時には、6割以上の企業で顧客からの問い合わせが増加
最も多く寄せられる顧客の声は、
「販売価格の維持」と「品質の向上」
✓ 値上げ時には、約7割の企業が「問い合わせ内容の社内・部門間共有」を強化
✓ 値上げ時は、「顧客理解」を目指した顧客コミュニケーションを重視
株式会社ジーネクスト(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:横治 祐介、証券コード:4179、以下「ジーネクスト」)は、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez(ディスカバリーズ)」の導入企業様および、導入検討中の企業様などを対象に、「2022年夏~秋の値上げ動向および値上げ時の顧客対応に関する調査」を実施いたしました。
原材料・物流費の高騰や、円安の影響により、さまざまな商品の値上げが相次いでおり、値上げラッシュとなる今年10月の値上げ品目数は、夏季の約2.5倍となる6,500品目以上となるなど、近年、類を見ない規模となっています。
値上げは、10月以降も断続的に続くことが予想されており、生活者・家計だけではなく、企業においても大きな課題となりつつあります。
本調査では、商品の値上げ前後に、企業のお問い合わせ窓口へ寄せられる顧客の声の傾向や、それらに対する企業の対応動向ならびに課題を明らかにしています。
*主なトピックスと、調査概要は下記のとおりです。
<調査結果の主なトピックス>
■ 6割以上の企業で、商品の値上げを起因とした顧客からの問い合わせが増加。
■ 値上げ発表後は「今後の値上げ予定」を問う声、値上げ実施後は「販売価格の維持」ならびに「品質向上」を求める声が増加。
■ 値上げ時には、約7割の企業が「問い合わせ内容の社内・部門間での共有」を強化。
■ 値上げ時の顧客との関係性では、顧客理解を目指した丁寧なコミュニケーションを重視
■ 値上げ時には、「当該商品の売り上げ減少」や「顧客離れ・ブランドスイッチ」が大きな懸念事項に。実際の値上げの影響として感じることは、「当該商品の売り上げ減少」が最多。
■約8割の企業が、値上げ後も顧客満足度の維持向上を図るための施策として、商品/サービスの品質向上を重視
■値上げ理由は「原材料費の高騰」が最多。値上げ方法は「内容量は変えずに、価格を上げる」が約7割に。
値上げの理由は、「原材料費の高騰」が最多に、次いで「物流・輸送費の高騰」、「製造コストの高騰」が挙がり、コスト削減や効率化といった企業努力だけでは吸収が難しい状況下での値上げであることが伺えます。「その他」の回答では、「生産設備の増強など、商品の安定供給に向けた取り組み強化のため」といった回答も見られました。
また、値上げの方法については、「内容量は変えずに、販売価格を上げる」が最多となり、一般的な値上げが大多数を占める結果となりました。販売価格は変えずに、内容量を減らす「実質値上げ」を行った企業からの回答は見られませんでした。
■6割以上の企業で、値上げを起因とした顧客からの問い合わせが増加。
値上げに対する顧客からの問い合わせが増加したタイミングは、「増加していない・変わらない」の回答を除くと、値上げ発表後と値上げ実施後でほぼ横並びとなりました。時期による目立った差異は見られませんでしたが、調査対象の半数以上の企業において、値上げを起因とした顧客からの問い合わせが増加している状況であることがわかりました。
■値上げ発表後(値上げ前)は「今後の値上げ予定」を問う声、値上げ実施後は「販売価格の維持」ならびに「商品/サービスの品質向上」を求める声が増加。
値上げ発表後(値上げ前)に増加した声の内容としては、「今後の値上げ予定を問う声」が最多となり、次いで「商品/サービスの品質改善・品質向上を求める声」となりました。「その他」の回答では、報道内容の事実確認や、買い置きへの要望などが見られ、夏~秋にかけて断続的に値上げが続いている中、今後の更なる値上げに対する不安を抱えている顧客が多いことが伺えます。
一方、値上げ実施後に増加した声は、「販売価格の維持を求める声」と「商品/サービスの品質改善・品質向上を求める声」がトップに並びました。「商品/サービスの品質改善・品質向上を求める声」は、値上げ発表後も変わらず多い傾向にあり、販価の上昇によって、より高品質な商品/サービスの提供が求められる傾向があることが本調査より判明いたしました。
■値上げ時には、約7割の企業が「問い合わせ内容の社内・部門間での共有」を強化
これまでの値上げの際に、新たに取り組んだことや強化したことは「問い合わせ内容の社内・部門間での共有」が最多に、次いで「問い合わせ対応マニュアルの作成」が挙がりました
また、今後取り組みたい・強化したいことについても「問い合わせ内容の社内・部門間での共有」が同様に最多となり、次いで、「問い合わせ内容の分析」が挙がりました。「値上げ」という企業判断にあたり、顧客に真摯に向き合うための「問い合わせ対応マニュアルの作成」という企業としての基本姿勢を貫きつつ、新たな視点で顧客の声(VOC)を社内へ展開するための取り組みがなされていると考えられます。「問い合わせチャネルの拡充」や、「問い合わせ窓口の人員強化」といった、仕組みの強化にまで取り組む企業は多くないことが伺えましたが、「値上げ」をきっかけとして、顧客からの問い合わせ内容の扱い方や活用方法を見直そうと考える企業が本調査より多く見られました。
値上げ時の顧客コミュニケーションでは、顧客理解を目指した丁寧なコミュニケーションを重視
値上げ時の顧客とのコミュニケーションで重視すべきと考えることは、「値上げに対する謝罪の意を伝える」が最多に、次いで「値上げの根拠を細かに伝える」、「値上げに対する企業努力を伝える」、「値上げが必要であることを伝える」が挙がり、値上げの理由を正しく理解してもらうことを重視する傾向が見られました。
また、実際に有効であった・効果があったと感じる顧客とのコミュニケーションについても、「値上げに対する謝罪の意を伝える」が最多、次いで「値上げの根拠を細かに伝える」となりました。その他の回答では、「お客様により適切な対応方法が異なるので、特に指針はない」といった回答も見られました。
最多となった、「値上げに対する謝罪の意を伝える」については、顧客との円滑なコミュニケーションを実現するための方策である可能性が考えられますが、値上げ時の顧客対応では、丁寧かつ具体的に値上げの根拠を示すことが有効であるようです。
値上げ時には、「当該商品の売り上げ減少」や「顧客離れ・ブランドスイッチ」が大きな懸念事項に。実際の値上げの影響として感じることは、「当該商品の売り上げ減少」が最多。
値上げの際(値上げ前)に懸念することについては、「当該商品の売り上げの減少」がトップとなり、次いで、「顧客離れ・他社へのブランドスイッチ」が挙がりました。「その他」の回答では、値上げ直前に起きる仮需要による品切れや、世間全体の物価上昇による消費意欲の減退などが挙がり、多くの企業が同時期に値上げすることによる影響への懸念も広がっていることが伺えました。
また、実際の値上げの影響として感じることの上位2項目についても同様の結果となっており、値上げによる買い控えが起因となる「当該商品の売り上げの減少」や、値上げが招く「顧客離れ・他社へのブランドスイッチ」が、多くの企業において喫緊の課題となっていることが伺えます。
約8割の企業が、値上げ後も顧客満足度の維持向上を図るために「商品/サービスの品質向上」を重視
値上げ後の顧客満足度の維持及び向上のために重要であると考えることは、「商品/サービスの品質を高める」が最多に、次いで「顧客とのコミュニケーションを強化する」が挙がりました。
最多となった「商品/サービスの品質を高める」については、値上げ発表後(値上げ前)および、値上げ実施後に増加した顧客の声(P.3)とリンクしており、企業担当者においても、「商品/サービスの品質を高める」ことを重要事項として捉えていることが伺えます。
<まとめ>
ジーネクスト代表取締役 横治 祐介
今回の調査結果からは、値上げに対する顧客の声の動向や、それらに対する企業側の対応の現状が明らかとなりました。また、値上げによる「対象商品の売り上げ減少」や、「顧客離れ・ブランドスイッチ」が、早くも事業への影響として現れていることが見てとれました。
企業努力だけでは対応が難しく、外的要因によって値上げせざるを得ない状況などを鑑みると、今後ますます販売価格による優位性の維持や、差別化等が困難となることが予想されます。
継続的に顧客満足度の維持・向上を図り、事業を成長させていくためには、顧客の声を元にした商品/サービスの品質向上や、販売価格以外での商品/サービスの魅力創出の重要性がますます高まりつつある状況であると言えます。
ジーネクストでは、ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」の提供およびさまざまな企業におけるベストプラクティスの発信を通じて、物価高騰時代における企業と顧客との関係構築強化や、顧客の声を活用したマーケティング、企業競争力の強化のご支援をしてまいります。
<調査概要>
調査方法 :インターネット調査
調査期間 :2022年9月12日~9月27日
サンプル数 :26件
調査対象 : ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」の導入企業様および、導入検討中の企業様など
<ジーネクストについて>
ジーネクストは創業以来、アナログ・煩雑な顧客対応のDX化を促進するサービスを提供しており、企業の顧客体験の一貫性をご支援しております。経営・従業員・取引先等、企業をとりまく各ステークホルダーに対して適切な人に適切なタイミングで情報を共有・利活用できる仕組みを構築し、経営改善にアプローチする「マルチステークホルダー・リレーションシップ・マネジメント」(「SRM」)を提供しており、現場と経営が同時にイノベーションを起こすプラットフォームを構築・提供するリーディングカンパニーを目指したいと考えております。
公式サイト:https://www.gnext.co.jp/
<ステークホルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」について>
ジーネクストが提供する「Discoveriez」は、電話・メール・チャット等様々なチャネルに対応しVOCの一元化を実現し、社内外に適切な形で情報共有するクラウド型のステークホルダーDX(デジタル・トランスフォーメーション)プラットフォームです。「顧客の声」から経営課題を設定でき、全社で統一された危機管理・品質管理ができます。現在、食品、流通を始めとした日本を代表する数多くの企業に採用、活用されております。
*VOC:「Voice of the Customer」の略語であり、指摘・要望・お褒め等の顧客の声のこと。
商品紹介サイト:https://discoveriez.jp/
◇本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先
株式会社ジーネクスト 広報事務局
共同ピーアール株式会社 担当:山本、邉見
E-mail:[email protected]
◇製品に関するお問い合わせ先
株式会社ジーネクスト 担当:酒井、村田
E-mail:[email protected]