第19回 コミュニケーションツール活用の習熟を目指す

前回、様々な手法(コミュニケーションツール)で、顧客と接するということについて考えました。それらが発達していくなかで、今後、我々、顧客接点業務では、お客さまの声とどのように向き合えばよいのでしょうか?

お客さまからのアクセスを着実にキャッチする

「お客さまの声の活用を推進するという施策を続けてきたけれど、なかなか進まなくなってきて、そろそろ限界かも…」というお話をお聞きすることがあります。その後には、大概、下記の3つのようなお話が続きます。

  • 結局、いつも同じ意見や要望しか挙がってこない。
  • すでにVOCから見出せる改善活動は出尽くした感がある。
  • 本音を言っていただけていないかも? (ほとんどがお褒めや単なるお問い合わせ)

確かにVOCに関する取り組みでは、スタートすると、今まで溜まっていた様々な事例が挙がって、活発な盛り上がりを見せます。しかしその後、徐々に、その成果の頻度や件数が少なくなってきてしまうという傾向にあるようです。そんな時、少し視点を変えてみると良いのかもしれません。

  • 新鮮味のあるご意見はどうしたら頂戴できるのか?
  • 着手しないと決めた案件を見直すようなご意見はないか?
  • 真のお気持ち(ご不満やご不信)が発せられている場はどこなのか?

この比較で行っていただきたいのは、相談窓口が選択しているコミュニケーションツールが、製品の想定しているターゲットにフィットしているかということです。相談窓口では頂戴したお客さまのお声を大切に扱って、その発信に心を砕いてきました。もし、そのお声が、購入したり使用したりしてくださっているお客さまから発せられたものでなかったらどうでしょう?

とても大雑把な分類になりますが、企業・組織とのコミュニケーション手段として、年齢層の高い世代は、やはり電話を使われることが多いと思われます。メールを日常ツールとして活用している年齢層は、働き盛り世代でしょう。更に若い世代だと、メールよりチャットの使用頻度の方が高いということになってきています。相談業務とは少し離れますが、ご年配の女性向けの通販化粧品メーカーでは、ファックスでのご発注が30%ほどあるとうかがったことがあります。
決めつけ過ぎてしまう訳にはいきませんが、世代により、お好みのツールが固定されているという傾向は周知のこととなってきています。反対から見ると、日常使い慣れていないツールでのアクセスは、どうしても億劫になってしまうということも言えると思います。
もちろん特例的なものはあると思いますが、集めたいターゲットの声を収集するために、それに適したコミュニケーションツールを選択することが重要である、ということも徐々に浸透してきています。

別の視点からも考えてみます。お客さまがアクセスされてくる時間帯です。こちらは、ビジネスシューズの相談窓口の方のお話なのですが、基本的にメールでのお問い合わせが多く、90%ほど占めているそうです。以前だと、メールでのアクセスは、ご自宅にお戻りになってからご出勤前までということがほとんどで、お客さまとの1往復のやり取りに24時間くらいかかることもあったようです。しかし、最近では、スマートフォンの普及の影響か、お客さまからの発信時間は、朝8時から9時くらいの間と、お昼休み、そして18時以降に集約されるのだそうです。その変化に合わせて、返信の速さに注力されるようになったとのことでした。

『コミュニケーションツールの選択』や『アクセス時間の変化』が、わかりやすくなっているということは、お客さまの生活スタイルや背景を想定した対応や応対が可能となります。そして、それらの視点を、VOCからの発信に加えることで、次世代的な取り組みが可能になっていくと思っています。

能動的にコミュニケーションツールの多様化と対峙する

様々な状況において、お客さまのお好みのコミュニケーションツールが固定されていくのと同様に、そのツールが増えれば増えるほど、『顧客接点の拡がり』が加速していくということは、想像に難くありません。この『顧客接点の拡がり』を業務に落とすと考えたとき、どんな感想をお持ちになりますか?

  • 事前準備の煩雑さ(各メディアを理解し、それに合わせた対応)
  • 人的リソース確保の難しさ(電話と文章表現は得意分野が違う&文章表現も様々)
  • 費用対効果がわかりにくい(次から次へとは拡大できない)

もちろん、ノーガードでスタートするということはできませんから、備えは必要となります。そうすると、上のようなネガティブな感覚が先行して、なんとなく及び腰になってしまうというのが現状ではないでしょうか?

しかし、『顧客接点の拡がり』というフレーズを、もう少しポジティブにとらえる考え方もあるのだという例を最近お聞きしました。
その企業は、比較的ベーシックな品物を扱うアパレルメーカーです。扱う商品の特性のせいか、ホームページのメールフォームを利用したお客さまからのお問い合わせは、かなり硬い文章で書かれていることが多いのだそうです。そうすると、それに見合った硬めの文章で返信することになります。こういった硬い文章表現同士のやりとりだと、なかなか真意を引き出しきれない…という悩みを、ずっと持たれていたとのことでした。
そんな状況の中、『会社として積極的にSNSへのアプローチを始めます。その担当は相談窓口です。』という方向が示されました。そこで、SNS上では、少し柔らかい表現を心掛けるという方針で運用を開始されたそうです。選択したSNSの雰囲気に合った、口調(文調)を用いることによって、お客さまのよりリアルなお気持ちを受け止めることが出来るようになってきているのではないかのことでした。
このお話の中で、『表現の選択をする』というお言葉が非常に印象に残りました。つまり、コミュニケーションツールを選択する時、それに見合った表現を含めて選択することで、今まで以上に親密で深いお声を頂戴しようという志向ということですよね。そしてその親密さや深さを援用することは、『お客さまの声』の活用と活性についても大きく可能性を広げられるのではないかと感じました。

無限に拡がる顧客の声と、それらの活用の精練

図1

上記のような、イラストは様々なところでご覧になっていると思います。1929年に発表された『ハインリッヒの法則』を表したものです。もともとは労働災害における経験則とのことですが、統計学的に導かれたのちは、様々な分野で活用されていて、リスクマネジメントや品質管理の展開としても広く引用されています。このコミュニケーション読本においても「第9回 苦情をクレーム化させないために」のなかで触れたことがあります。
近年の『ハインリッヒの法則』を表す図やイラストを確認してみると、氷山やピラミッドの下の方に、未確定な状況を追加する必要があるのではないかと説いているものが増えてきています。また、顕在化のラインを、1と29の間に置いている場合と、29と300の間に置いている場合があり、これも解釈が変化してきているのだと感じています。
氷山が海面下でさらに大きくなり、水面に出ている部分も大きくなっているというイメージです。
前回、今回とテーマにしてきた、『顧客接点の拡がり』は、まさにこの状況を指すのではないかと思っています。
お客さまとのコミュニケーションツールが増えていくことは、事象そのものの発生が未知数になっていくということだと想定できます。そして、直接的なやり取りの中で、緊急性と重要性のバランスを取りながら顕在化させたお客様の声の信頼性・信憑性そして実効性は、更に高まっていきそうに思います。これは、前回も触れた『どのコミュニケーションツールを選択するか、それをどういった部門が担うか』ということを考えるときにも必要な視点のように思います。
お客さまが声を発するという行為は、今までもこれからも続いていきます。そして、それを受け取る企業・組織がよりよく受け止めるための、たゆまぬ努力もまた、ずっと続けていかなければならないものです。ちょうど今は、こういったコミュニケーション(ツール)が急速に広がっている時です。それに伴って、それらとどのように向き合っていくかについて、考えておかなければならないタイミングなのかもしれません。
そしてまた、その思考のためには、テクノロジーとの連動について考える必要があるということも忘れてはならないことなのだと思っています。

次回は

顧客接点とテクノロジーの未来の関係性について考えてみたいと思います。

相対者(あいたいしゃ)

直接向き合う状態を相対(あいたい)と言い、その状態で顧客を受け入れる業務を遂行する者のこと。

相対業務(あいたいぎょうむ)

直接向き合う業務のこと。
顔を合わせてはいないが、電話での窓口業務に対しても、相対している業務とみなすことが多い。

IP電話(あいぴーでんわ)

正式名称は「Internet Protocol 電話」。
インターネット回線をアクセスに利用する電話網の事。

IVR(あいぶいあーる)

「Interactive Voice Response」の略語。
自動音声応答または音声自動応答と訳される。
発信者のダイヤル操作に合わせて、予め設定された案内を行う。
録音を自動再生する場合や、適したオペレーターへ繋ぐなどの業務を選択できる。

アウトカム(あうとかむ)

目標に対する具体的な効果をもって到達度をはかるという考え方の総称のこと。アウトカム評価・アウトカム視点などと使用する。

アウトソーサー(あうとそーさー)

コールセンター等においての、顧客への電話対応業務を専門に行う、業務請負事業者のこと。
受付対応(インバウンド)のみならず、新規開拓などのマーケティング(アウトバウンド)などの業務も請け負う。

アクティブサポート(あくてぃぶさぽーと)

様々なソーシャルメディア上で発せられた不満や疑問に対して、企業・組織が積極的に検索をし、サポートを行う手法のこと。 一部の企業・組織では問題を先回りして解決することに取り組んでいる。

アップセル(あっぷせる)

購入しようとしている製品・サービスに対して、より上位のものに移行してもらうようはたらききかけること。

アフターコールワーク(あふたーこーるわーく)

「After Call Work」を略して「ACW」と表記されることもある。
後処理時間のこと。
電話対応終了後の対応記録や手続きなどに必要な時間。

アンバサダー制度(あんばさだーせいど)

アンバサダー(ambassador=大使)と呼ばれる、熱心なユーザーとの関係づくりを重視する、マスマーケティングの手法のひとつ。
アンバサダーは、企業・組織からの情報を得るとともに、製品に関する情報を広げる役割を果たすことも期待される。

ES(いーえす)

「Employee Satisfaction」の略語。
「従業員満足」と同義。
従業員が所属する企業・組織に対して感じる何らかの満足感のこと。
また、その満足度が顧客満足(CS)に強い影響を与えることが様々な研究から明らかになっている。

一次対応完了率(いちじたいおうかんりょうりつ)

お客さまとスタートした会話が、エスカレーションなしに完了する比率。
分母を、応答数とすることが多い。

インセンティブ(いんせんてぃぶ)

直訳すると、刺激・動機・報奨金といった意味。
意欲をかき立てるための要因を指す語として用いられる。
日本語の文脈の中では「動機付け」もしくは「見返り」に近いニュアンスで使用されることも多い。

AI(えーあい)

「Artificial Intelligence」の略語。
人間と同様もしくは模した知能を、コンピューターなどを用いて人工的に実現しようとする取り組み。または、その為の周辺の基礎技術を指す場合もある。

ACD(えーしーでぃー)

「Automatic Call Distribution」の略語。
自動着信呼分配の装置、またはその機能のこと。
着信した電話を受電者に設定どおりに適切に配分する装置や機能で、受電可能者の稼働状況・スキル・空き状況などに応じて受電を自動的に割り振る。
顧客からの発信番号から得られるユニーク情報を基にしたり、目的別の着信番号等を設定することで、受電者に振り分けることも可能。

ADR(えーでぃーあーる)

「Alternative Dispute Resolution 」の略語。
「裁判外紛争解決手続」のこと。「裁判外紛争解決手続の利用促進に関する法律」により規定されている。
詳しくは、独立行政法人国民生活センターのリンケイジを参照のこと。

エシカル(えしかる)

本来、倫理的・道徳上という意味の形容詞。
企業・組織の活動の中においては、環境や社会に配慮している様子を表す意味を含んでいる。

エスカレーション(えすかれーしょん)

もともとは、段階的拡大や激化等の意味で使われる。
相談業務においては、発生した問題に対処できず、より上位の存在に対応を要請することまたはその連携状態のことを指すことが多い。
エスカレと略されることもある。

FAQ(えふえーきゅー)

「Frequently Asked Questions」の略語。
直訳すると「頻繁にたずねられる質問」となり、頻繁にたずねられる質問とそれに対する回答をまとめたもののこと。
企業・組織においては、ウェブサイト上に「よくいただくご質問」のページを用意して、ユーザーの利便をはかることもある。

OJT(おーじぇーてぃー)

「On-the-Job Training」の略語。
従業員教育の考え方の一つ。
職場の上司や先輩の指導の下、具体的な業務を通して、日常的な経験の積み重ねによって、必要な要件を習得させること手法のこと。

応対(おうたい)

気持ちを受け止めて、想いに添った受け答えをすること。
具体的な行動としては、不安を取り除く・安心を感じていただくなどがある。
※詳細については、コミュニケーション読本 第2回を参照

応対品質(おうたいひんしつ)

話し方・言葉遣い・聴き方に代表される、基本的な電話のマナーと、声の表情・会話のキャッチボール・商品の知識など、その企業・組織が求める電話応対そのものの品質のこと。

応対品質調査(おうたいひんしつちょうさ)

企業・組織が目標とする応対品質のレベルをはかる為の調査のこと。
※詳細については、ゆるふわCS劇場 Vol.06を参照

応答率(おうとうりつ)

受電した呼数にしめる応答数の割合のこと。(呼損率の反対)

お客さま専用ダイヤル(おきゃくさませんようだいやる)

企業・組織が、消費者へのサポートを主な目的として設置している電話番号のこと。
固定電話番号の場合も、着信課金電話番号の場合もある。
組織体としていわゆる「相談室」だけを指すものではなく、兼任の担当者での、受電を行っている場合も多い。
また、それらの顧客の声(VOC)の集積の場としての役割も持つ。

お客さま満足(おきゃくさままんぞく)

「お客さま満足」または「顧客満足」とも言う。
CS(customer satisfaction)と同義。
顧客が製品の購入やサービスの受益に際して感じる何らかの満足感のこと。
製品やサービスの質や方向性が、生産者主導から顧客の要望や思考を中心とした、消費者主導に移行してきたことによって注目されるようになった。
お客さま満足が高い方が、リピート性が高いという消費者心理からも影響されている。

回答事例集(かいとうじれいしゅう)

「回答事例集」または「Q&A」とも言う。
一問一答形式で、過去にあった質問内容や、想定される質問について答えを記したもののこと。
それらの中から、顧客に対してより有益になるよう取捨選択をし、顧客向けに体裁を整えたものを「FAQ」として採用する場合もある。

ガイドライン(がいどらいん)

そもそもは、罫線のことであるが、指標・指針・ルール・指導指標などとも訳される。
取るべき態度や進むべき方向を示す方針のこと。

外部評価(がいぶひょうか)

応対品質向上のために、外部の研修機関などを使い、さまざまな評価を行うこと。
例:テープチェック・ミステリーコール等

カスタマーエクスペリエンス(かすたまーえくすぺりえんす)

「Customer Experience」の略語として「CX」と表記される。
「顧客体験」や「顧客体験価値」と訳されることが多い。
企業やブランドとの直接的または間接的な接触(タッチポイント)によって顧客が示す反応のこと。
※詳細については、コミュニケーション読本 第6回を参照

カスタマーエンゲージメント(かすたまーえんげーじめんと)

「CustomerEngagement」の略語として「CE」と表記される。
「顧客の愛着」と訳されることが多い。
顧客との共感を促進しながら、関係性を高めていくこと。
※詳細については、コミュニケーション読本 第6回を参照

カスタマーディライト(かすたまーでぃらいと)

「CustomerDelight」の略語として「CD」と表記される。
「顧客感動」と訳されることが多い。
企業・組織が提供する製品・サービスに対して、顧客が事前に抱いた期待以上の製品・サービスが提供された時に、顧客が得る感覚のこと。
※詳細については、コミュニケーション読本 第7回を参照

稼働率(かどうりつ)

稼働時間を分母に、窓口担当者が電話対応や後処理している時間を分子とした数値。

苦情(くじょう)

他から害や不利益を被っていることに対する、不平や不満、またはそれを言うこと。

苦情対応マニュアル(くじょうたいおうまにゅある)

顧客対応窓口のマニュアルとして、企業・組織の苦情に対するポリシーを反映させて、迅速な対応への指針とする内容をまとめた資料のこと。
リスク管理の視点からも作成しておくべき重要な資料。

クレーム(くれーむ)

自身の被った損害を説明して、その損害に対して責任ある相手に損害の補償を要求すること。

クロスセル(くろすせる)

購入しようとしている製品・サービスに加えて、関連するものを組み合わせてもらうようはたらきかけること。

傾聴(けいちょう)

相手に寄り添って、十分に聴くこと。
元々はカウンセリングやコーチングの技能のひとつであるが、相対業務においては接し方の基本。
※詳細については、コミュニケーション読本 第4回を参照

限定謝罪(げんていしゃざい)

非を全面的に認めるのではなく、お客さまのご心配やお手数に寄り添い、限定をして謝罪すること。
文例としては、「ご不快な思いをおかけして申し訳ございません」「ご迷惑をおかけいたしまして申し訳ございません」「お時間を取らせてしまい申し訳ございません」「お手を煩わせてしまい申し訳ございません」「ご心配をおかけし申し訳ございません」などがある。

検索サイト(けんさくさいと)

インターネット上に公開されている様々な情報を、キーワードなどを使って検索できるWEBサイトのこと。

コールパーアワー(こーるぱーあわー)

「Calls Per hour」を略して「CPH」と表記されることが多い。
1時間に対応したコールの平均のこと。

誤案内率(ごあんないりつ)

間違った案内をお伝えしてしまった比率。分母を、応答数をすることが多い。

5S(ごえす)

整理・整頓・清掃・清潔・躾(または習慣化)の頭文字をとったスローガンが端緒。
職場環境の美化や従業員のモラル向上などを目的に、各職場において取り組むべき事項を5つにまとめたもの。

コールフロー設計(こーるふろーせっけい)

入電から切電までを受電担当者のスキル等によって効率的に振り分けるための流れのことを「コールフロー」と言い、コールフローと合わせて通信回線や機器への接続トラフィック量を見積り、それに即した体制を設計すること。

顧客視点(こきゃくしてん)

顧客の期待を製品・サービスへどのように実現させていくかという考え方。
生産者主導であった、製品・サービスに対する方向性の移行により登場した、マーケティング用語。

顧客接点(こきゃくせってん)

「顧客接点」または「顧客接点業務」とも言う。
顧客と直に接するさまざまなコンタクトポイントのこと。
従来は、営業部隊やショールームなどが主な場面であったが、様々なメディアの発展により、電話窓口、ネットチャネルなども顧客との関係性の深化の接点とされる。
顧客接点だけで論じるならば、広義にはカタログやウェブサイトも顧客接点である。

顧客対応の行動基準(こきゃくたいおうのこうどうきじゅん)

顧客対応をする際にその判断となる基準のこと。
企業理念などの大枠の考え方から方針展開されていて、全社基準となっていることが望ましい。
※詳細については、ゆるふわCS劇場 Vol.03を参照

顧客体験(こきゃくたいけん)

「CX(Customer Experience)」、「カスタマーエクスペリエンス」と同義。
企業やブランドとの直接的、または間接的な接触によって顧客が示す反応のこと。

顧客満足度調査(こきゃくまんぞくどちょうさ)

企業・組織が提供する製品やサービスに対する満足度に対する調査のこと。

個人情報(こじんじょうほう)

生存する個人に関する情報で、氏名や住所、電話番号、生年月日など基本的情報や他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別できるもの。
また、『個人情報の保護に関する法律』において個人情報の取り扱いに関して定められている。

呼損(こそん)

電話で通話相手を呼び出した時、回線がすでに占有されており通話できない状態のこと。

呼損率(こそんりつ)

受電した呼数にしめる応答できなかった数の割合のこと。(応答数の反対)

再購買率(さいこうばいりつ)

既に購入した顧客にしめる、同じブランドや商品を再購入する(したい)という意向をもつ人の割合のこと。

CRM(しーあーるえむ)

「Customer Relationship Management」の略語。
顧客情報管理や顧客関係管理などと訳される。顧客との関係性に着目した経営戦略手法の一つである。
広義の意味で、それらを構造的に構築したコンピューターシステムを指す場合もある。

CS(しーえす)

「Customer Satisfaction」の略語。
「お客さま満足」、「顧客満足」と同義。
顧客が製品の購入やサービスの受益に際して感じる何らかの満足感のこと。
製品やサービスの質や方向性が、生産者主導から顧客の要望や思考を中心とした、消費者主導に移行してきたことによって注目されるようになった。
お客さま満足が高い方が、リピート性が高いという消費者心理からも影響されている。
時により、コミュニケーションシステム「CommunicationSystem」やケーススタディ「CaseStudy」の略語として使用されることもある。
※詳細については、コミュニケーション読本 第7回を参照

CSR(しーえすあーる)

「Corporate Social Responsibility」の略語。
「企業の社会的責任」を意味する。
自社の利益追求のみならず、あらゆるステークホルダー(利害関係者:株主・顧客・従業員・取引相手・消費者や地域住民など社会全体)からの利益実現のため、適切な意思決定することを指す。
単なる法令順守という意味以上に、社会的なニーズへの還元により、市場との相乗的発展につながる。

CTI(しーてぃーあい)

「Computer Telephony Integration」の略語。
電話やファックスなどを コンピューターシステムにおいて統合すること。
CRMシステムと連動し、お客さま相談室での業務効率化をはかる。

社内サポート体制(しゃないさぽーとたいせい)

商品や販売に関わる社内体制を示したもののこと。
製品の不具合や事故発生時に、窓口応対者を孤立させないためにも、社内サポート体制の構築は非常に重要である。

従業員満足(じゅうぎょういんまんぞく)

ES(Employee Satisfaction)と同義。
従業員が所属する企業・組織に対して感じる何らかの満足感のこと。
また、その満足度が顧客満足(CS)に強い影響を与えることが様々な研究から明らかになっている。

受電体制(じゅでんたいせい)

お客さま専用ダイヤルの受電に対して、企業・組織が敷設する体制のこと。
人員配置、通信インフラの設計、入電内容の記録手法、マニュアル・FAQなど、企業・組織によって必要な要件は異なる。

受電率(じゅでんりつ)

入電数にしめる受電できた呼数の割合のこと。(放棄率の反対)

消費者啓発(しょうひしゃけいはつ)

広く人々が気付かないような物事について、何事かを伝えることに主眼を置いて、
行わえれる一連の活動のこと。企業・組織が行う場合は、その業種や業態に即したものである場合が多い。

スーパーバイザー(すーぱーばいざー)

「Supervisor」を略して「SV」と表記されることもある。
電話応対の職場において、実際の電話受発電担当者を管理する立場である現場管理者を指す。
業務上の目標数値管理、労務の管理、クレーム処理などを行う。
応対のレベル向上施策や、業務委託元企業との連携を担う場合もある。
各企業・組織によって求められるものが違うため、役職の定義は様々である。

スクリプト(すくりぷと)

応対者が話す内容を記載したもの。
セリフ形式で作成されており、案内の分岐も含めて想定して作成しておく。

スパイラルアップ(すぱいらるあっぷ)

物事の奏効によって、循環的かつ継続的な向上がなされること。
『善循環』『好循環』ともいう。

セーフティーネット(せーふてぃーねっと)

もともとは、高所から万一の落下時の安全策の為に張られた網を指し、「安全網」と訳される。
個人や企業において、何らかのリスクに対して、最悪の事態から、網の目のような救済策を張ることで、全体に対して安全や安心を確保・提供するための仕組みのこと。
「社会的安全網」と訳される場合もある。

セルフサポート(せるふさぽーと)

発生した問題や疑問を、インターネット環境を通じて、自ら解決すること。

ソーシャルメディア(そーしゃるめでぃあ)

主にインターネット上で展開される、情報交換や情報発信のメディア全体のこと。
大衆に画一的に同じ情報を複製して発信するマスメディアに対して、ソーシャルメディアでは多様な発信主体から閲覧者自身が必要とする情報源を選択することが重要とされる。
また、友人や同僚、同好の士などといった人間関係を利用して情報の流通を制御したりする仕組みが用意されていることが多い。

相談窓口業務(そうだんまどぐちぎょうむ)

「相談窓口業務」または「相談窓口」とも言う。
企業・組織において、CSを推進し、「企業の社会的責任」を果たす上でなくてはならない部門である。
4つの役割を持つと言われている。
1. 問い合わせ、相談、苦情への対応
2. お客さまからいただく情報の活用
3. 消費者教育・啓発への取り組み
4. お客さま視点での経営戦略への参画

対応(たいおう)

事実を理解し解決のための行動をすること。
具体的な行動としては、迅速なレスポンス・問題への回答をする。
※詳細については、コミュニケーション読本 第2回を参照

タッチポイント(たっちぽいんと)

顧客接点と同意。

着信課金電話番号(ちゃくしんかきんでんわばんごう)

通話料を着信側が全て負担(着信課金)する電話番号のこと。
主に、企業・組織が消費者からの電話を受け付けるために利用される。
通信キャリア会社の付加サービスで、日本での代表的なサービス提供キャリアとそのサービス名称は、NTTの「フリーダイヤル」、KDDIの「フリーコール」がある。

通話録音(つうわろくおん)

電話のやり取りを録音する機能のこと。
相談窓口業務においては、主に内容確認やサービス向上などを目的として、録音を行うことが多い。

定性的(ていせいてき)

数値に表せない質的な状態のこと。消費者の購買意識などを分析することが可能。

定量的(ていりょうてき)

数値として把握できる状態のこと。数値データであるため、時系列や性別・年齢など顧客別に細かく加工し比較することが可能。

電話応対研修(でんわおうたいけんしゅう)

電話での基本スキルやマナー、それらの応用を人事的な階層や業務分野・場面設定などにまたがって、身に付けるための研修のこと。
様々な研究機関が多くのメニューを用意している。
※詳細については、ゆるふわCS劇場 Vol.05を参照

電話応対マニュアル(でんわおうたいまにゅある)

一般的なマニュアルの考え方に付帯して電話応対においては、企業の顔としての役割をもつ応対者が、統一した業務遂行を行えるよう作成されたマニュアルのこと。
また、顧客の声の収集や情報分析のために、記録手法の標準化も電話応対マニュアルで扱う必要がある。

トークフロー(とーくふろー)

電話応対において、電話を受けた時の名乗りから電話を切るまでの、一般的な流れを示したもの。

内部統制(ないぶとうせい)

設定された目的と目標の達成可能性をを高めるために、経営側によって施策されるすべての活動のこと。

納得形成(なっとくけいせい)

臨床心理の用語におけるラポールの状態のこと。
相互を信頼しあい、安心して自由に振る舞ったり感情の交流を行える関係が成立したりしている状態のこと。また、その状態を作り上げること。

PDCAサイクル(ぴーでぃーしーえーさいくる)

「plan-do-check-action cycle」の頭文字を取った略語。
Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Action(改善)の4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する手法のこと。
本来は、生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める為の手法であったが、個人の仕事の進め方の基本としても、認知されている。

VOE(ぶいおーいー)

「Voice of the Employee」の略語。
「従業員の声」を意味する。
従業員が所属する企業・組織が、その経営活動を円滑の行う為に収集し活用する。
これは、企業・組織内の制度や規程に反映されるのみならず、製品・サービスにも活用される場合もある。

VOC(ぶいおーしー)

「Voice of the Customer」の略語。
「顧客の声」を意味する。
様々な規格(ISO9001,ISO10002など)やマネジメントツール(代表的なモノはシックスシグマ)の中で、VOCの取得を求められることが多い。
そもそもは、直接的な顧客の声と捉えられてきたが、顧客の要求コンペチタ―の状況、マーケットでの位置づけなどを継続的に捉えることを意味する場合もある。
※詳細については、ゆるふわCS劇場 Vol.08を参照

ベンチマーク(べんちまーく)

本来は、測量における水準点のこと。
転じて、仕組みやシステムのあり様の模範的な、水準や基準の意味となる。
水準・基準となるような優れた方法や仕組みを実行している組織を業界を超えて探し出し、自組織との違いやその実践方法を学び、適した形で導入する手法の事を指す場合もある。
※詳細については、ゆるふわCS劇場 Vol.08を参照

放棄率(ほうきりつ)

入電数にしめる受電できなった呼数の割合のこと。(受電率の反対)

マルチタスク(マルチタスク)

複数の処理を並行して実行すること。

無形資産(むけいしさん)

実在の存在しない資産。主だったものに、特許や商標権、著作権等の知的財産がある。
人的資産や顧客情報なども含まれる。同じく、経営の考え方や企業文化や、評判などの実体を伴わない資産のことを指す場合もある。

モニター制度(もにたーせいど)

市場のサンプリングユーザーとして、ある一定期間、企業・組織の製品やサービスを利用した後、使用感の感想や情報を提出したり、モニター同士の意見交換をする活動を指す。

ユーザビリティ(ゆーざびりてぃ)

英語表記は「usability」。 非常に広義に使用されているが、もともとの意味は「つかえること」となる。
「つかいやすさ」や「つかいごごち」を論じる場合に使用される事が多い。
ISO9241-11においては、 特定の利用状況において、特定のユーザによって、ある製品が指定された目標を達成するために用いられる際の「有効さ」「効率」「ユーザの満足度の度合い」と定義されている。

リスクマネジメント(りすくまねじめんと)

直訳すると、危険や危害の経営的管理。
企業活動のなかの様々なリスクの発生時(または発生以前)に、それらを最小限に留めるような活動の総称。

リテラシー(りてらしー)

元来は、識字力の事を指していたが転じて、基本能力という意味として使用される。

離反数(りはんすう)

顧客を失う率のこと。リピート売上をはかる重要な指標とされる。

レピュテーション(れぴゅてーしょん)

本来、世評・評判・評価の意。
企業や組織に対して、顧客のみならず広く人々が抱く印象の全体を示している。

ロールプレイング(ろーるぷれいんぐ)

役割演技とも呼ばれる学習方法のひとつ。
現実に起こりそうな場面設定し、そこに登場する人物の役割を演じて疑似体験をする。
想定した場面が実際に起こった時に適切な対応ができるように訓練する。