第1回 サービスについて考える

皆様こんにちは、はじめまして、酒井由香と申します。
顧客応対業務に携わり早いもので20余年が経ってしまいました。二つの大きな地震の時もお客さまと共にあり、応対の最前線で怒涛のような時間を過ごしました。
そんな体験の中から、電話相談の窓口で活用できる考え方を中心に、日々感じてきた諸々をお伝えしていければと思っています。
第1回のテーマは「サービスについて考える」です。

サービスとはどのようなものか

図1

消費者が企業・組織を判断する要素の一つとして、「サービス」があります。
周知のことですが、図1のとおり、企業が提供する「商品」には、「製品」と「サービス」がセットで構成されています。
では、「サービス」とはどんなものでしょうか?
「製品」が有形物の場合と無形物の場合で、どこまでが「サービス」かという境界線の判断が難しい場合があります。

「製品」が有形物の場合はわかりやすいですね。

  • コンビニでお弁当を買ったら、温めますかと聞いてくれる。
  • 2食分入の麻婆豆腐の素を買ったけれど、1食分を作った後にパッケージを捨ててしまって作り方が分からなくなったので、メーカーに問い合わせたら答えてくれた。
  • ハンカチを買うときに、プレゼントですと言ったら素敵なラッピングをしてくれた。

「製品」が無形物の場合は、「製品」と「サービス」の境界線がわかりづらいかもしれません。

  • 家族でツアー旅行に言ったら、添乗員さんが年配の両親を気遣ってくれた。
  • 宅配を頼んだら、家まで取りに来てくれる。
  • ペットホテルに預けたら、効率的なしつけ方法を教えてくれた。

つまりここでいう「製品」とは、本来その企業・組織が提供する本質的な機能のことを指しています。同じく「サービス」とは、製品に表層的な機能の事を指しています。

今回のテーマである「サービス」は、「無料提供」や「無償奉仕」を指すのではなく、顧客接点の場で発生するコミュニケーションについて扱います。

お客さまから見たサービスとは

表1

サービスは一般的には表1のように、4つの特徴に分類されることが多いです。

ここで注目したいのは、現実の顧客接点において、これらの特徴をサービスを受けるお客さまがほとんど意識していないということです。

それでは、印象に残っている「サービス」を思い浮かべてみてください。電話でもメールでも対面でも構いません。

今、思い浮かべたサービスは、良いサービスでしたか?それとも悪いサービスだったでしょうか?
なぜ、「良い」や「悪い」と感じたのでしょうか?
今まで何となく、「良い感じ」とか「嫌な気持ち」だと思っていた具体的な「何か」は、4つの特徴のいくつかに当てはまりませんか?

例えば、「良いサービス」の場合だと、下記の例のような気遣いの適切さや、状況にフィットしたサービスが提供されたからだと、判断できると思います。

  • お花屋さんで悩んでいたら、贈る相手のイメージを聞いてくれて一緒に選んでくれた。
  • 銀行のお問い合わせ窓口に口座開設について質問の電話をしたら、店頭窓口へ行くときに必要な物をきちんと伝えてくれた。

逆に、「悪いサービス」の場合は、気持ちや場にそぐわないコミュニケーションが発生しているという事になりますね。

  • 約束の時間が守られない。
  • 説明されていたものとは違う。

基本的に、お客さまはサービスに対して「雰囲気の判断」をして、記憶として残ります。
そして、それが企業・組織、商品・製品全体をイメージづけてしまいます。

サービスを提供する立場になったら

図2

「普通のサービス」、つまり「あたりまえ品質」では印象がなく、お客さまの記憶には残りません。

サービスを提供する側が、その特徴を理解し、『魅力的なサービスとしてお客さまの記憶に残る為には、何をするのか』が考えられれば、一段上のサービスが実現するのではないでしょうか。

適切なコミュニケーションを取ることで、信頼関係を構築し、
それぞれのお客さまに適した魅力あるサービスが重要なのだと考えます。

次回は

「対応」と「応対」、使い分けられますか?
意味の違いを理解できれば、顧客接点業務での気づきも多くなると思います。
次回は、最近の出来事をふまえつつ「対応」と「応対」についてお話ししたいと思います。