Vol.19 まだまだ続く、満月のお祭り

タジンジュ満月のその後

先月のろうそくが灯されるタジンジュ満月の祝日を終え、これから穏やかな日々が始まるのかな、と思っていた私ですが、タジンジュのお祭りが終わっても、家やお店に飾られているイルミネーションが片付けられていないことに気づきました。

街の様子も、落ち着くどころか、なんだか浮き足立った感じです。いたるところに説法ショーの用意がされており、説法や音楽が深夜まで流れています。
コンドミニアムの駐車場には、写真のようなてっぺんに傘をつけた飾り棚のようなものが置かれ、お坊さんが使う道具やお金で出来た飾りが、飾り付けられていきました。
また何かお祭りがあるのかしら、と調べてみると、11月のダザウモン満月にもお祭りがある事が分かりました。

11月のダザウモン満月

11月のダザウモン満月に合わせて、ミャンマー全土では、『カティン祭り』という行事が行われます。これは、お坊さんにお金や袈裟、傘、生活用品などを寄進するお祭りだそうです。10月のタジンジュ満月の後から、会社やご近所、家族でお坊さんへの寄付を集め、11月のダザウモン満月の日に、お寺へ持っていくのです。タジンジュと同様に、提灯やライトも点灯するそうです。

近くのショッピングセンターでは、寄付のための特設会場が設けられ、ワゴンの中には、お坊さんへ寄進するためのグッズが山のように売られていました。お坊さん用の袈裟や、托鉢の時に使う器、日傘、歯磨き粉や洗剤など、お坊さんが使うものはすべて寄進の対象となっているようでした。
日本で、お坊さんグッズを買い求めようと思ったら、どこに行ったら良いのか見当もつきません。一方、同じ仏教の国なのに、ミャンマーのショッピングセンターでお坊さんグッズが日用品と並んで売られている光景を面白く感じます。
これらのグッズを購入したら、名前や住所を書いた紙を張って、寄付を集めているところに持っていくのです。
私も生まれて初めて袈裟を買い求め、コンドミニアムの守衛さんに頼んで、傘のついた飾り棚の下に飾って、寄進してもらいました。

また、お金を一面に貼り付けたねぶた祭りのような山車を作っている光景がご近所では見られました。山車だけでなく、お金を張って作った絵やお花など、趣向をこらしたお布施の数々がダザウモン満月のために用意されていきました。

それにしても、タジンジュの時も寄付をされて、翌月にまたこんなに寄付をされて、お坊さんの生活って、実はとても豊かなんじゃないだろうか…という下世話な考えがついつい頭をよぎってしまいます。

乾季はずっとハレの日々

ダザウモン満月の日、シュエダゴンパゴダでは、お坊さんの袈裟を織るコンテストが夜通し開かれるそうです。ヤンゴンのダウンタウンでは、縁日のように深夜まで屋台が並び、人力の観覧車が登場するとか。
地方都市のタウンジーでは、気球を爆発させて満月を祝うイベントが開催されるそうで、毎年けが人が出るほどの激しさだそうです。
ご近所も、お祭りの夜には、いつもにも増して賑やかでした。ギターを弾きながら歌う若者の声が数時間にわたって響き渡っていました。

長い雨季が「ケ」の時期だとすれば、雨安居明けから始まる乾季は、ミャンマーの人々にとってはずっと「ハレ」の日々なのでしょう。
雨季には控えなければならない結婚式が開かれているのも、そこら中で見かけるようになりましたし、ダザウモン満月に合わせて帰省や旅行のスケジュールを立てている人が沢山いました。

仏教徒が多い国なので、クリスマスはそれほど盛大には祝われないかと思いきや、商業施設やレストランでは便乗してクリスマスイベントが開かれます。
ミャンマーのお正月は4月なので、新暦の年末年始はそれほど重要でないかと思いきや、最近はカウントダウンイベントなども開催され、ちょっとしたお祭り気分です。

その後には、4月の半分がお休みになる水祭りと、ミャンマーのお正月が待っています。こうなると、乾季の間じゅう、ずっと何かのイベントがあるような感じです。
晴れのお天気が続く間は、ミャンマーの人々のハレの日々も続くようです。