Vol.14 ローカルとのミャンマー語コミュニケーション

ローカルとの会話で思い出したこと

先日、近所のスーパーへ行く途中、近くにある仕立屋さんの前を通った時、そこで働く女の子が、手を振りながらお店から出てきてくれました。この仕立屋さんでロンジーを作ったことがあり、道に面する作業場がガラス張りになっているので、 通るたびに覗き込んでいたら、挨拶を交わす仲になっていました。

女の子「元気?」
私「元気だよ」

女の子「どこにいくの?」
私「セインゲーハー(スーパーの名前)に行くよ」

ミャンマー語でこのような短い会話をし、仕立屋さんの女の子と別れた後、「そういえば私、ローカルの人と顔見知りになって、ミャンマー語で会話している!」 と気づき、しばし感慨にひたってしまいました。

ミャンマーに引っ越してきたばかりの頃、あまりのローカルさに途方にくれ、言葉も分からず、友達もおらず、それでもここで生活や初めての育児をしなくてはならず、精神的に辛かった時期がありました。不安や寂しさ、疲労など、自分でもよく分からない感情がこみ上げてきて、涙で枕を濡らした夜も、一晩や二晩ではありません。

そんな夜には、自分を励ますために、ローカルの人と仲良くなって、会話をする自分の姿を想像してみたのです。今は辛いけれど、暮らしているうちに、そんな日が来ると良いなと思っていました。ローカルの人と楽しそうに会話をする自分を想像し、それを心の支えにしていたのです。

ミャンマーに住み始めて1年が過ぎ、ふと気がつくと、外に出れば顔見知りのミャンマー人が沢山います。名前も知らない人たちだけれど、会うと手をふってくれたり、短い会話を交わしたりします。
ミャンマー人の気さくで人なつこいミャンマーの国民性から、目が会うと笑顔で会釈をしてくれる人は多いです。しかし、少しだけでもミャンマー語をこちらから話すことで、距離が一気に縮まる気がします。現地の人とコミュニケーションが取れるようになった事で、不安や寂しさは、以前に比べてだいぶ減ったように感じます。

厳選!今日から使えるミャンマー語レッスン

私はそんなに難しいミャンマー語を使いこなしているわけではありません。いくつかの単語を覚えているだけで、かなりコミュニケーションがスムーズにとれます。
覚えておくと便利なミャンマー語をご紹介します。これさえ覚えれば、すぐに楽しく会話が出来るはずです。

「ミンガラーバー」(こんにちは)
時間問わずに使える便利な言葉です。とりあえず初めはこれを言いましょう!

「タミンサービーピーラ?」(ごはん食べましたか?)
ミャンマー人同士は、挨拶代わりにこの質問をする事が多いです。「ミンガラーバー」の代わりに使うと、ローカルっぽいですよ。

「サービーピー」(食べましたよ)
「マサーブー」(まだ食べていませんよ)
「タミンサービーピーラ?」の答えにあたるのがこの表現です。

「チェーズーテンバーデー」(ありがとうございます)
感謝の気持ちを伝える事は、ミャンマーでもとても大事です。何かしてもらったら、笑顔でありがとうを言いましょう。

「Aシーラ?」(Aはいますか?Aはありますか?)
これも、覚えておくと何かと便利な言葉です。

そして、この表現を使って、ミャンマー人と盛り上がることができるのが次の質問です。

「イーザーシーラ?」(恋人はいますか?)

この表現を覚えた時、練習のために、会う人会う人に尋ねていましたが、 必ず笑顔になってキャッキャしながら「マシーブー!」(いませんよ)「シーデー」(います)と答えてくれます。恋の話が盛り上がるのは万国共通ですね。

「シーデー」(います)と言われたら、「シーラ?」を使ってもう一押し!
「ダッポウンシーラ?」(写真はありますか?)と聞いてみましょう。
喜んでスマートフォンのアルバムを見せてくれるはずです。

「ダー、シーラ?」(これ、ありますか?)
レストランで便利なのはこの言い方です。食べたいものを指差して聞いてみましょう。
ミャンマーのレストラン、メニューに書いてあっても欠品していることが多いので、本当にあるかどうか、事前に確認しておく事が必要です。
「シーデー」(ありますよ)と言われても、やっぱりないという事も多いのですがね…。

このように、少しの表現を知っているだけでも、色々なシーンでミャンマー語が使えます。

つたないミャンマー語で次なる野望

私は、語学が得意ではありません。そして、恥の文化の国、日本で生きてきましたので、「通じなかったら恥ずかしい」「間違ったら恥ずかしい」という感情が少なからずあります。英語を使わなくてはならない時は、この感情から、口からなかなか英語が出てこず、曖昧な笑顔で黙ってうなずくだけの人になってしまいます。

でも、ミャンマーで暮らしていると、そんな事は言っていられません。ミャンマー語を話さないと何も進まないのです。 それでも、「通じなかったらどうしよう!」「発音違ってないかな?」という気持ちがあって、話すことには緊張感が伴いました。

しかし、タクシー運転手に「まっすぐ行って、そこの信号で右に曲がって」などとつたないミャンマー語で話していると、どの運転手も一生懸命聞いてくれますし、右と左を言い間違っても、微笑みすら浮かべています。

日本に来た外国の方が、「ソコ、マスグイッテクダサーイ!シンゴーデ、ミギニマガテクダサイ!」と頑張って日本語で話しているところを想像してみてください。そうすると、私のつたないミャンマー語にも、微笑む運転手の気持ちが分かります。

外国人が、自分の国の言葉を勉強して頑張って話しているな、と思うと、嬉しいような、くすぐったいような気持ちになりますよね。 下手な発音だって、微笑ましいとは思っても、決して「下手なのになぜ話すんだ」などとは思いません。一生懸命聞いて理解しようと思うはずです。 それに気づいてからは、「間違っても良いんだ、どんどん話そう!」と、ミャンマー語を話す時の緊張感がなくなりました。

ビジネスや旅行でミャンマーに来る機会がある方は、ぜひ少しだけでもミャンマー語を覚えて話してみてください。英語もけっこう通じますが、ミャンマー語を話すと、現地の人が、より喜んでコミュニケーションを取ってくれるはずです。

私も、今後、もっと沢山ミャンマー語を覚えて、顔見知りではなく、お友達になって、ミャンマー人の家にお呼ばれしたい、という野望を持っています。